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December 30, 2004

奇書!奇書!脳内大蔵ざらえ

 先日友人Yと「変わった本」の話をした。彼は知らなかったが、私が一番お奨めするのは、「家畜人ヤプー」。沼正三作品だ。ふと手にしたときの帯には、奇書にふさわしい推薦者名が載っており、買わずにはいられなかった。以前からその名前は知っていた。石ノ森章太郎氏に漫画化されていたので、大のファンである私は、題名だけは知っていた。今は、これまた大好きな江川達也氏の手になって漫画化されている。しかし、耐えきれず漫画は継続して買うことが出来ず残念した。
 作者は、第二次世界大戦中に白人女性の囚われの身になった。その時芽生えた性癖を描くために、架空の未来社会で白人女性から奴隷化される日本人男性を描いた。私が男ならとうてい我慢出来ないだろう屈辱だ。女性で良かったさえ思える。そんな作品を興味持たせてしまった。申し訳ない。Yはこのことは忘れてくれた方がいいだろう。また、結果を聞くのも楽しみだったりするのである。ひどいやつ。この作品は、乱ぐいの私でも流石に1回では読めなかった。最大の理由は、その前に読んでいたのが、「武士道とは死ぬことと見つけたり」で有名な「葉隠」。
 なんと言えばいいのか、葉隠のあと家畜人ヤプーを読んでみると、葉隠はマゾヒズムの美学のようにも感じられてしまう作品である。私が手に取ったきっかけは、三島由紀夫氏がイギリスの友人に葉隠を勧めていたと言うことを読んだから、読んでみる気になったのだが、武士と武士道とは違うとはっきりさせた作品だった。やはり、英国紳士のようにスタイルを重んじた武士道は、戦う男の宮本武蔵の五輪の書とは大きく趣が違って当たり前なのだ。戦わなくなった刀差しのステイタスを上げるために作られた今のCQみたいなものかもしれない。衆道のことまで書かれてるので、鍋島藩だけのしきたりではないだろうが、事細かく書かれる内容としては、おしゃれな男の必須アイテムだったのが面白い。
 このマゾヒズムに美学を求めた本を読んだあとにこの奇書を読んだものだから、のど元から奥にいかないのも無理ないであろう。私がうじうじしている間に、変な本だよんとAにからかい半分で話していたのをAは見つけ出し、私より先に読破し、又こんな本を読ましてと非難されてしまった。だから、読むなと言ったろうに。で、仕方ないので、頑張って最後まで読んだが、もう二度と読むまい。読み合わせの悪い作品ベストがあるなら必ずこれを投票したい。
 しかし、この奇書を送り出した「奇譚クラブ」はもう古本屋でしか手に入らないとはいえ、恥ずかしくてまだ手に入れられない。私にとっては最近廃刊したさぶのような存在だ。もう少し乙女ではなくなってから、古書探しにいそしもうではないか。
 作者沼正三は、私だと言って、本まで書かれている方がおられるが、奇譚クラブにおられた方が否定されていたりするので、本物は一体誰なのか、いつかシェイクスピアのように、彼は誰だったのかと騒がれるほどにこの奇書が有名になる日もやってくるだろう。
 余談であるが、三島が名前を変えて作った作品はどうしたら読めるのだろう。今は読む勇気はないが・・・。
 
 奇書に興味を持ったのは、中学生から20歳ぐらいまでの間なので、それ以降は読んでいないから詳しくは知らないし、読んだ作品も忘れてしまっている。そんな状態で覚えているのは、よっぽど変わった作品といえよう。
 
 Yと、「読みにくい小説」で同時に上がったのが、「ドグラ・マグラ」。Yが以前ラジオで読みにくい小説の1位になっていたとも言っていた。これは、頑張って読もうと3度試みたが、長い歌のあたりで挫折。Yも同じだと言っていた。こうなったら、枝雀さんが出演した映画を見るしかないだろう。夢野久作はよく映画化されているが、「ユメノ銀河」しか見たことがない。「火星の女」も見てみたいよう。
 Yが奇書として上げていたのは、「ガリバー旅行記」だった。私もスゥイフトの変さかげんに興味を抱いたが、彼もそうらしい。火星か金星か忘れたが、当時の常識であったその周りの月が1つであったのを2つとして書いていた。馬鹿にされたらしいが、現在2つあることが常識になっている。偶然なのか狂気なのかはたまたサンジェルマン伯爵のごときだったのか・・。まぁ、そんなことはねーだろう。

 奇書っていったら、三大奇書の「旧約聖書」も入るのだろうが、その話は今回やめておこう。一番面白い奇書でもあるが、書けるほどの人間性を持っていない。

 そうそう、日本の奇書「竹内文書」のことを忘れてはいけない。ノストラダムスの如く、そうよみゃーそう読めるっしょってもんでもありますが、楽しい古代のSFを感じさせてもらえます。

 寒くなってきたので、布団に潜ります。今日はこの辺で。

 こんな事を書いていたら、前回の記事の「新生」もスェーデンボルグの新興宗教からかと勘違いされてしまうかもしれませんが・・・(そんなこともないか)、そんな精神の富んだ人間ではありません。単なる変な物好きです。

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「書籍」カテゴリの記事

Comments

「ドグラマグラ」は映画を観てから読むのが正解…だな。あの長ーい物語を2時間とゆぅ非常に限られた時間でまとめた、よく出来た映画。木村威夫の美術も見所のひとつ、圧巻でしゅ。「火星の女」は、小川亜佐美主演で日活ロマンポルノの改題…中学生のとき、潜り込んで観てきたな。日活ロマンポルノでは「瓶詰め地獄」も映画化してましゅな。

Posted by: katsura | December 30, 2004 at 10:46 PM

 映画を先に見た方がいいのですか・・。やっぱり、大阪で上映していたときに見に行けば良かった。出来れば映画館で見たい。ロマンポルノの方はひとりで見にいく勇気ないなぁ~。
 夢野久作は読みにくい。時代的に仕方がないのか、江戸川乱歩は面白いのに・・・。

Posted by: 海音 | December 31, 2004 at 12:25 AM

では一緒に行ってあげましょ…ってゆぅか、もーやってる小屋ないでしょ。
ロマンポルノは日活のビデオ買うか、レンタルで観るしかないんじゃないかな。
あ、「ドグラマグラ」はロマンポルノじゃないよ。時代的なもんもあるけど、気狂いが書いた物語ってことだから、読みにくいのはしょーがないね。
がんばれー。
ぶーん ぶーん ぶーん…………

Posted by: katsura | December 31, 2004 at 01:10 AM

 度々、コメント有り難うございます。ブログ見に行かせて頂きました。青い月の夜は、好きでした。えぇ、うたや。でも、ドラマを見た記憶がない・・。フケは、夏目漱石が長い鼻毛をコレクションしたように、大きなフケのコレクションもまた楽しいかもしれません。頭を乾かしてから寝ないのが原因でしょう。大きなフケ探しにいそしんで下さいませ。
 そうか、H担当のKさまとして、お願い出来たら有りがたいかも(笑)。でも、いやいやポーズや顔を手で隠したりのオーバーアクションや「もう見て大丈夫かなぁ」と聞いたりして、横で落ち着いて見れないだろうなぁ。
 家で見たら、見た映画がみんな駄作に思える注意力散漫女なので、映画館で来る日を待とうかな。
 昔待っていたら、「ゆきゆきて神軍」が見られた。「ドグラ・マグラ」も「発狂する唇(夢野作品ではない)」も帰ってこーい。

Posted by: 海音 | December 31, 2004 at 01:30 AM

では「時計じかけのオレンジ」の如く強制的に観せちゃおー。

Posted by: katsura | December 31, 2004 at 09:06 AM

 本でしか知らないのです。「時計仕掛けのオレンジ」は。「博士の異常な愛情」見ていて何でかなぁ。で、本の内容忘れてしまっているので・・、意味が分かりません。ぐすん。
 強制的に無理ですよ。すぐに主人公になっちゃうから、怖い映画なんて泣いてますよ。映画館出てしまうし・・・。近年リバイバルした「エクソシスト」でさえ、友人とふたご握り(向かい合って手のひら併せて握り合う。My造語)してしまいましたよ。
 しかし、なぜ、私のプログを知られたのでしょう。???不思議だ。いっぱいプログがあるので読んでる人がいるのだろうかと思っていた。ありがたいです。

Posted by: 海音 | December 31, 2004 at 10:03 AM

なんとなく、新着記事のとこ見てたら「奇書」だか「奇譚」って文字が目に留まったから覗いてみたのよ…で、変な女だなーって思ったからコメントしてみた…アハハ。
強制的に見せるってのは、「時計じかけ…」の主人公アレックスくんが、暴力はいかんってのを叩き込まれるときにだな、拘束されて、瞬きも出来ないようにされて、ナチスの残虐な映像を延々と見せられる場面があるんでな…ま、観てみなされ。

Posted by: katsura | December 31, 2004 at 05:03 PM

 ひょえー、そんな話だったのか、やっぱり覚えていない。また見ます。
 よく変だとは言われるのですが、男ならこんなやついっぱいいるだろう。「女」が付加価値なのか・・。男に生まれるはずだったのに、普通の人ととして生きて、歌舞伎町でぼられた話とか400でこけずに今頃kawasaki乗ってるとか、もっと遠くの世界へひとり旅出来たろうに、ノーパンしゃぶしゃぶなんて経済小説でしか知ることが出来ないんだもんね。夜の世界体験出来ないのが残念。行っても男の方が好きだから楽しくないだろうし、お茶屋さんは面白かったけれど、知らない世界行ってみたいなぁ~。次回は男で戻ってくるぞ。でもって今は女楽しんでおかなきゃ。

Posted by: 海音 | December 31, 2004 at 10:27 PM

特別「女」が付加価値だとは思わんが…女好きなもんで。
歌舞伎町のボッタクリの店に、たくさんお金持ってって「え、そんなもんでいいの」って言いながら札束見せてポンと払うのは面白かった。
ところでさ、神戸のガード下の写真は最近の?震災前の?

Posted by: katsura | January 01, 2005 at 12:26 AM

katsuraさんって、おもろい人生を歩んでいるんですね。私も女好きならもっと面白い人生を歩んでいるのかもな。女の人ってくるくるまわって飽きないもの。
モトコータウンの写真は、最近の写真なのだ。名前をぽちすると、HPに飛ぶとはおもわんかった。出来損ないのHPまで見て頂いて有り難うございます。まだ全然出来ていない(泣)。
どこにでもある寂れた高架下だろうけれど、神戸で一番お奨めのスポットだよん。今は若者の店が出来てしまって、風情も臭いもなくなって来つつあるけど、仕方ないか。

Posted by: 海音 | January 01, 2005 at 02:48 PM

そーなのよ。
なんか知らんけどHPに行っちゃったのよ。
震災前、神戸には年に何度も行ってましたよ、もちろん仕事ですけんど。
クリスマスはいつもチキンジョージにおりましたとさ。
そのとき高架下の店でドラえもんの着ぐるみパジャマ(?)を買って、ステージで着たもんです。しかし行ったとこみんな地震が来るなあ…奥尻とか新潟も…。
あ、このコメント欄だけすごいことになってきました…文通してるみたい。
こーゆーのもースピードでやるのがチャットってゆーのかしら、よくわかんないけど。

Posted by: katsura | January 01, 2005 at 09:11 PM

これはおそおそチャットなのかなぁ。自分の作るの必死で他のblogを知らないのだが、こんな感じなんだろうか?コメントチャット?
katsuraさんが何をやっている人か推理してみたくなりました。blogちゃんと見に行ってみよう!音楽関係の人なのね。長いこと現地にいたのなら録音の方なのかなぁ。札束持ってそうだし、推理することに楽しみを見いだしそうだなぁ。いかんいかん。blogは競馬と女の子が多いのね。おいらは競馬は寺山修司本程度しか知らない。どっちかってーと乗馬をしていたよ。女の子は、深キョンとペネロペ・クルスが好きかな。男の友人に私の周りは美人揃いと言われているので、前世の個人的趣味で選んでる?あり得るなぁ。男なら蠍座の女の人が好きだろうな。面白い人が多いから。どんな男の人が好きになる???(笑)

Posted by: 海音 | January 01, 2005 at 10:30 PM

男は好きになれませんな…女に生まれても女好きだったりして、やばっ。
寺山修司のさ、ハイセイコーの詩が好き、しみじみ。競馬はね、奥が深いのよ。博打で一攫千金を摑もうと思ってやるわけだけど、それだけじゃなくて…馬を見て、人を知るとゆぅかね。
katsuraさんとゆぅのはHNてゆうかPN。残念ながら今は音楽の人ではありません(茶の味のコメントもぉ一回見てみよぉ)。札束も競馬で勝ったときしか持ってないよ。
ところで、コメントって無制限に投稿できるのかしらね。何処まで続くか試してみたいけど、新着記事のとこにちょっと移動。

Posted by: katsura | January 02, 2005 at 12:47 AM

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