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March 07, 2005

第三の男

 もう愛していない
 でも、彼は私の体の一部になっているの

 昨日須磨の海よりも深く反省したので、先日BS2chで放映していた録画分をアイロンをかけながら(反省してないかも)見ました。アイロンがけが終わってから、コタツに入って見ていたので、後半うとうとしてきて、はっとして、掃除して、頭入れ替えてから戻して最後まで見ました。ついでにその次の日にしていた2004年作成の第三の男を検証した番組も見ました。
 やっぱすごいですね。こんな見かたしてるから、ちゃんと見ていないんかもしれないと思われるだろうけれど、セリフを覚えているぐらいちゃんと見ましたよ(笑・あってなかったりして)。
 やはり、作品の内容と舞台と音楽と撮影が凄いでしょう。第二次世界大戦後の崩壊したウィーンを背景に、主人公は白黒の世界を色々動き回る。どの場面でも素敵な背景、瓦礫が積み上がっっている所、内部も崩壊しながらも昔の素晴らしさを残す建物内部、石畳の町並み、観覧車、下水道、墓所の並木道、今でも映像が浮かぶ。
 原作脚本のグレアム・グリーンがプロデューサの所に話の一行を持っていったときには、主人公はイギリスにいた。監督のキャロル・リードは、以前オーストリアで撮影の仕事をしていたことがあったらしく、4カ国入ったウィーンで撮ろうと思い立ったらしい。その当時は照明機材もままならない状態で、アメリカから集めたと言っていた。ウィーンの人達が撮影時に使う4台の照明の電気について文句を言ってきたらしいが、ちゃんと発電機を持ってきていた。イギリスのプロデューサと風と共に去りぬのプロデューサがついて、主人公はアメリカ人、ヒロインはイタリアの新人、監督と原作はイギリス人という多国籍映画となった。瓦礫が残る街並みで、観覧車が動いているのは意外だと思われるが、遊園地がある場所を占有していたのはソビエト軍で、他の国に負けないようにと、早々に観覧車まで修復して、国の偉功を高めたかったらしい。それが、有り難いことに生きている。白黒の世界の中で唯一輝いていた路面は、毎回毎回何回も水まきをしたらしい。有名な影のシーンは偶然に気づいたことらしく、その頃市民ケーン(ATOK17変換しないぞぉ)で超有名俳優のオーソン・ウェルズが困ったちゃんしていたので、代役で影の効果を生かしたらしい。ずっと凄いなぁって思っていた斜めになった画面は、撮影監督によると、キャロル・リードの案らしい。下水道シーンの警察官は本物のウィーンの警察官が入ってくれて撮影したそうなのだ。
 オーソン・ウェルズの話を書くと、パリにやってきて、スタッフが迎えに行くと、イタリアに逃げていたりと、大スターなりにスタッフをいっぱい困らせていたようだ。私はこの人の若い頃の顔が、いたずら坊主ぽく割と好みに近いので、何をやっていたとしても悪く思わない(笑)。自分のセリフは、自分で考えたなんて、インタビューでおおぼらこいたこともあったが、年いってからは否定している。ただ、あの有名な観覧車シーンは本当に彼が考えたセリフらしく、あの中でウェルズの役ハリー・ライムの悪事を語るときに、メディチ家が独裁で国を動かしていたときには、ダヴィンチなどを輩出して、平和な今は鳩時計ぐらいだと言っている。
 ラストの最後主人公がたばこをつけるシーン。素晴らしいですよね。
 グリーンの脚本と違っているのは、ハリーが死ぬシーンにセリフが付いているのだが、ウェルズの表情だけで分かるために、監督はセリフを無くしたのと、制作された時代は世相を反映しパッピーエンドを常としていたけれど、監督は原作とは変えて、2人を結ばせることをしなかった。この二つは監督の表現力の高さを物語っている。色んな傑出した人達が集まって出来た作品ではあるけれど、キャロル・リードがいなければこの作品がここまでの完成度を持つことはなかっただろう。この映画は今でもリバイバル上映されている。イギリスではずっと上映している映画館があるようだ。確か舞台でクリスティのねずみ取りがまだ続いているはず。お国柄でもあるのだろうが、それに値する作品だ。
 上記内容に記憶違いがあるかもしれません。先に謝っておきます。

 あなたには、自分の体の一部になってしまって、失ってしまったから、自分が一部欠けてしまったと思う人がいますか?

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