« ミリオンダラー・ベイビー | Main | 「高慢と偏見」を読んだ »

July 02, 2005

宇宙戦争

途中で死んじゃったおじさんがいいこと言っていたんだよ。で、忘れてしまった。
 
 うーん。やっぱり、映画は映画館でって映画かな。これでもかぁってぐらい、知らない映像を見せて貰った。兎に角逃げまくり、ダコタ・ファニングはきゃーきゃー言っていた。映像より彼女の演技が迫力あって怖かったよ。突然やってきた恐怖。背中の向こうから近づいてくる。でも、自分の身に迫るほどの恐怖は得られなかった。兎に角、見たことがない映像。だから、見た甲斐があるかもしれない。現実、中心で撮られている人物がいつでもヒーローなわけでもない。ここでは、子どもに信頼されていない父親が、子どもを守っていくことで、父性が生まれてきて、子どもも父親との交流を求め出す。まぁ、その程度でいいのだろうけれど、おちもあっけなかったし、主役達は何とか生き残って、明るい未来が待っているし、悲しみや苦しみや怒りや憤りとかの感情を全く感じることなく、ただ彼が進む方向での侵略の凄さをかいま見させて頂いたって事だろう。
 SF映画にヒロイックファンタジーを求めすぎてしまっているかなぁ。こういう等身大の人物が強くたくましい父になっていくって話でもOKなんだけれど、主人公が最初の地表に現れるところから、見ているので、何かヒントのようなものを彼が呈示していくのだろうかと、機械類が家に散乱して、仕事が出来て、勘もよく、頭の回転が速い主人公が、おもむろにポケットの中に冷たい石を入れたときに思ってしまったのだが、そういうことがなかった。やはり、求めすぎている?ずっと、等身大だけで終わってしまったので、残念だった。
 敵の発想はめちゃくちゃ面白かった。ちょっと思い出すと気持ち悪くなるのだが、人間の確保の仕方ってあーいうのはなかったよね。あと、金かかってるなぁと感嘆したモブシーン。日本も制作費を上げてここまでの本当のモブが出来るようになればいいのになんて思っていた。

 映画みながら思っていたこと。先日のアニメ夜話でとある方が、中学生の時に戦争が起こって、アムロのように操縦桿を握りたいと思っていたと言っていた。嘘の世界の戦争は、自分が主人公になるので、最後まで生きているといったばかげたことで想像してしまうが、平和な世の中で、そういったことを感じ得ずにいられないことは仕方がないことか。同じように、このような映画を見ながら、侵略の危機になったときのマニュアルとして身につけてしまっている。SF・スリラー好きの人間はとっさの判断に色んな例を思い描いて行動をとることが出来る。バカなことはしないだろう。それと、爆撃を受けたようなあとを実体験している人間は、こんな人間の死を深く描いていないのを見ると、悲しみが起こらない代わりに、変な興奮を覚えてしまう。こんな主人公のような状態に陥りたくなる欲求。残骸の中で、食べるものや飲み物確保にどうするかといったその日からの心配が襲ってくるそういう世界。もちろん世界全体的な話でだ。この映画に深みを感じないのも、大事な食料や水を軽視していること。いつものように主人公になって、逃げる行動を考えたが、あまりにも水や食料の観念がないので現実感がない。こんな風に、主人公の阿修羅の道を歩いていく姿を見て、異常な人間の行動や残骸の美しさを見て、この世界に入りたくなってしまうというのは異常かな。平和で同じ毎日に送ることが出来る平和ぼけの人間が何ふざけたことを言ってるんだってことだね。きっと。
 
 寝て起きたら、TBを付けて下さっている人がいた。あーるの日記さんによるとリメイク版だったそうな。公式HPを見に行ってみる。なんとサバイバルゲームが出来る、っていっても、coming soonなのだが・・・、で、情報公開をしていないと言っても、キャストやスタッフの説明もないし、なんじゃいこれって感じのHPだった。サバイバルゲーム待ってるからね。

 映画の中で日本が出だしているのは、嬉しい。いつもなら、ロンドン・パリって所だろうから・・・。「大阪でやっつけたそうだ。日本人が出来て、俺たちに出来ないわけはない。」と言うセリフを嬉しく感じた。で、大阪人がトライポットをやっつけている姿、うー想像すると何となく、入り込んで罵声をあげながら戦っている姿が思う浮かべることが出来るのだ。さすが、大阪人かっこいい。世界的にかっこいい都市になっちくれ。この話、スピルバークが会見で、ゴジラ映画で唯一勝った都市だから、大阪ならやっつけられるだろうと言っていた。まさしく、そのとーり。

 トム・クルーズは、普通の父親も演じておこうって事なのかなぁ。こういった迫力のある映画ばかり撮っているから、普通の恋愛映画にも出られるようなイメージも作っておこうってことかと思うほど、彼としては普通の役だった。父性の欠けた父役は彼には難しく感じる。父性いっぱいのイメージがあるから、おとーさんと呼びたいぐらいだもん。ダコタ・ファニングはキャーキャーばっかりだったが、顔の表情からして、凄い子だよね。あと息子役は、アメリカの良心的な感じで動かれていたけれど、なんかなぁ。もっと、変化の兆しが欲しかったかな。勿体ない描かれ方だった。観客は彼と思いを一つに出来ただろうか。母親役はロード・オブ・ザ・リングの人だったね。
 音楽は、ジョン・ウィリアムズ。いつもスピルバーグの映画ではおなじみだ。抑え気味の音楽で悲惨さを描きたかったのだろうが、インパクトに欠けた。

 公式HP

|

« ミリオンダラー・ベイビー | Main | 「高慢と偏見」を読んだ »

「映画」カテゴリの記事

Comments

tbありがとうございました。
手違いでこっちのtbが2ついっちゃいましたね。
すいません。

Posted by: Gacan | July 03, 2005 at 10:18 AM

TB有り難うございました。
了解しました。一つ消しておきます。

Posted by: 海音 | July 03, 2005 at 10:22 AM

水や食料を軽視・・・
うん、たしかに
車より、それを求めて暴動が起こっても良さそう。

スピルバーグもホロコーストやノルマンディ描いて、さも知ったような顔してるけど、所詮は映画という虚構の中でのヒューマニズム
人の死を悲惨なもの、恐ろしいものとは考えるけど、それを使って死体の河を描く彼は映画を構築することを、まず第一に念頭に置いている。

もちろん彼は映画監督だからそれでいいんだけど、私ら観客は映画の映像を良心の判断基準にしてしまう。
情報過多の世界ではリアルを知らない人間が増え、虚構によって作られたイメージしか持たない人間たちがやがてスタンダードとなっていく

考えるだけ不毛なことかもしれないけど、人間はこうして狂っていくのか・・・とそんなことを考えちゃいました。

Posted by: しん | July 04, 2005 at 12:41 AM

★しんさま
 なるほど。私は狂った人と狂った世界で生きていける人が量産されているように感じます(笑)。
 映画はリアリズムを求めても単なる空想の産物。でも、私は99%の事実がある空想の映画の方が面白いと思ったりします。
 しんさんの言われる通り、虚偽の世界も虚偽とは思わず生きていける人が増えてくるのでしょうね。戦争を知らない人ばかりになった日本ですもんね。

Posted by: 海音 | July 04, 2005 at 10:14 PM

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/43685/4803615

Listed below are links to weblogs that reference 宇宙戦争:

» 宇宙戦争 [あ~るの日記@ココログ]
スティーブン・スピルバーグ監督×トム・クルーズ主演の映画『宇宙戦争』を観た。この映画は、H・G・ウェルズ原作の1953年にジョージ・パルによって製作された同名映画のリメイクだ。前作は昔テレビで何度も観て、好きな映画だけに、スティーブン・スピルバーグ監督が最新の映像技術を駆使して、どのように描くか興味深かったが、映像的には期待以上のできで満足した。全体的にリアルで迫力ある映像の数々で、特撮が全然違和感がないのは流石としか言いようがない。しかも、宇宙人のマシン(トライポッド)も、原作のイメージ通りで"格... [Read More]

Tracked on July 03, 2005 at 03:43 AM

» 宇宙戦争 [雅観の独り言]
宇宙戦争は、エイリアンとの戦いというよりも、親子の信頼を取り戻すための旅だと思う [Read More]

Tracked on July 03, 2005 at 10:07 AM

» 「宇宙戦争」劇場にて [xina-shinのぷちシネマレビュー?]
ファボーレ東宝で『宇宙戦争』を観てきました。 監督は「スティーブン・スピルバーグ」、出演は『ラスト・サムライ』の「トム・クルーズ」、『マイ・ボディガード』の「ダコタ・ファニング」、「ジャスティン・チャットウィン」「ティム・ロビンス」など。 アメリカの東部の町で人類が今まで体験したことのない嵐が起きていた。上空で発生した雷が地上の一箇所に落ち、辺りは停電してしまう。その町に住む『レイ... [Read More]

Tracked on July 03, 2005 at 10:44 AM

» 宇宙戦争 [うぞきあ の場]
視点 ・ 1人称(レイの視点)で描かれている。 ・ だから、アメリカ以外のシーンは出てこない。 ・ ID4のように、有名な建物の破壊シーンもない。 ・ 宇宙で戦争はしていない。 ・ 戦争映画でもない。 ・ 家族愛を描いたドラマである。 ・ 前作のような火星人は出てこない。 ・ “音”がスゴい。 ・ レイチェル(ダコタ=ファニング)の演技に注目! ・ モーガン・フリーマンのナレーション... [Read More]

Tracked on July 03, 2005 at 11:15 AM

» 宇宙戦争 [Akira's VOICE]
宇宙人がやってきた! ひ〜ふ〜み〜,うわっ,よ〜けおる! [Read More]

Tracked on July 03, 2005 at 11:18 AM

» 映画『宇宙戦争』 [Trace Am's Life to Success]
ネタバレはないはずです.今CMなどで話題の『宇宙戦争』を早速見て参りましたので雑感を.~彼らは,すでに地球(ここ)にいる.~地球最後の戦争は 人類が起こしたものではない.いま試される,愛と勇気――この映画は1953年に公開されて話題を呼んだ同題『宇宙戦争』を再映画化したもの.その53年物では,突・飛来した隕石... [Read More]

Tracked on July 03, 2005 at 04:21 PM

» 宇宙戦争 [トムから半径50m以内の戦争] [自主映画制作工房Stud!o Yunfat 映評のページ]
つめの甘かった地球侵略計画。 人類誕生前から監視していた割りに、微生物への配慮なし。彼らの星の食品会社は日本辺りの基準でいけば即営業停止処分だろう H.G.ウェルズの原作の基本ラインを踏襲しつつ、スピルバーグ的味付け。冒頭とラストのナレーションといい、オリジナルへのオマージュというかリスペクトというか、思い入れは感じられるもののの、ふと「インデペンデンス・デイ」を思い出す。"ウィルス"を"コンピュータウィルス"�... [Read More]

Tracked on July 04, 2005 at 12:30 AM

» 「宇宙戦争」 [Cherry]
話題の超大作! 観始める前はワクワクでイッパイ。観終わった後はハテナがイッパイ。ってことで以下ネタバレありなのでまだ観てない人は読まないように! まず、最初の宇宙人(というか乗り物)が現れるシーン。地面がメキメキ割れて、ビルも盾に避けて、すごい!ココが私的には一番面白かったかも。。そこから地球人大殺戮がおこるんだけど、ピカって光って人間が消滅しちゃうのね。なので残虐性はあまり感じなかったな。ただ、その表現が「Like a Hiroshima」って(;゚Д゚)。軽くテンション下がる... [Read More]

Tracked on July 04, 2005 at 12:50 AM

» 宇宙戦争 [利用価値のない日々の雑学]
最初に申し上げるが、この作品はH・G・ウエルズの「宇宙戦争」ではなく、スピルバーグ監督の映画作品"War of the worlds"である。という書き出しで、実は映画鑑賞以前からこのブログで始めようと思っていたのだが、当初とは少し違う意味であるが、まずはこの書き出しで始めることに関しては異論の無い作品であった。というよりも、この原作が「宇宙戦争」という邦題をつけられているかどうかは別として、日本ではどうして「ウォー・オブ・ザ・ワールド」にしなかったのだろうかと不思議であった。つまり、この作品は所謂... [Read More]

Tracked on July 04, 2005 at 05:19 PM

» ★★「宇宙戦争」観て来ました★★ [★★かずくんままのマネー&映画日記 株主総会珍道中公開中、覗いてね。★★]
午前中に魚力の総会に行って午後からは映画を観にいってきました♪ 総会のハシゴはしていませんが忙しい一日でした(苦笑) 今日初日の「宇宙戦争」です。 監督:スピルバーグ 主演:トム・クルーズ 娘にダコタ・ファニング 夏の映画の目玉の1つですよね。 この映画... [Read More]

Tracked on July 07, 2005 at 12:59 PM

» 宇宙戦争 [Extremelife]
スティーヴン・スピルバーグとトム・クルーズが「マイノリティ・リポート」に続いてコンビを組み、H・G・ウェルズの同名原作をジョージ・パル版(1953年)に続き再映画化したSFスペクタクル超大作。異星人による地球への侵略と壮絶な破壊、さらには思いもよらぬ事態に...... [Read More]

Tracked on July 08, 2005 at 05:31 PM

» 「宇宙戦争」 [るるる的雑記帳]
「宇宙戦争」を観ました(本家・fab*funにもup、レビューは毎度微妙に中身が違います)。 忠実なリメイクの結果、捻りの利きすぎたストーリーに慣らされている私達には恐ろしくあっさりとエンディングが訪れるように感じられる作品。何だか評判悪そうですなぁ、まだよ... [Read More]

Tracked on July 09, 2005 at 05:32 PM

» 宇宙戦争 [cube1555.com]
音が、とにかくすごかったです。劇場で観ておいてよかった。もし、DVD鑑賞だったら、つまんなかったかもしれない。なぜって。なんか、納得がいかない。「面白くなかったよ」と、聞いていたので、あまり期待はしてなかったのですが、始まったら、え? めちゃくちゃ面白い...... [Read More]

Tracked on July 12, 2005 at 06:18 PM

» ■〔映画鑑賞メモVol.2〕『宇宙戦争』(2005/スティーヴン・スピルバーグ) [太陽がくれた季節]
こんばんは~、 さて、7月最初のエントリーです、 いやぁ、今日は良く晴れてねぇ(^^)、ともかく暑くて蒸してしんどかったぁ~ さて今回は、初日(6/29)のレイトショーで鑑賞した『宇宙戦争』(2005/スティーヴン・スピルバーグ)の雑感などを残してみます。 震え上がるが侭(まま)に画面に目を奪われる映画体験 スピルバーグはH・G・ウェルズの原作『宇宙戦争』が孕んでいたであろう19世紀末的世界観に、現在の大惨事(テロ攻撃、人災、天災…)的なところに重なるイメージ、ヴィジュ... [Read More]

Tracked on July 22, 2005 at 08:14 PM

» 映画鑑賞感想文『宇宙戦争』 [さるおの日刊ヨタばなし★スターメンバー]
さるおです。 『THE WAR OF THE WORLDS/宇宙戦争』を観てきたよ。 1953年にもバイロン・ハスキン(Byron Haskin)とジョージ・パル(George Pal)によって映画化された、H. G. ウェルズ(Herbert George Wells)の有名なアンチ・ユートピア小説が原作なのでみなさんわかってっと思..... [Read More]

Tracked on July 27, 2005 at 01:30 AM

» 映画「宇宙戦争」 [渋谷でママ気mama徒然日記]
監督:スティーブン・スピルバーグ、 原作:H.G.ウエルズ、 音楽:ジョン・ウィリアムズ、 出演:トム・クルーズ、ダコタ・ファニング、ティム・ロビンス                   お盆休み中にようやっと観て来ました「宇宙戦争」!   ホント今頃....... [Read More]

Tracked on August 20, 2005 at 09:41 AM

» 【映画】宇宙戦争 トム・クルーズ ダコタ・ファニング 主演 [映画&ドラマ&音楽deTRACKBACK]
H・G・ウェルズが1898年に発表した小説を、スティーブン・スピルバーグ監督が映画化。 [Read More]

Tracked on November 02, 2005 at 07:54 PM

» 宇宙戦争 今年の227本目 [猫姫じゃ]
宇宙戦争 ん〜、、、、家族愛のお話ですか??にしては、親父はダメすぎ、子供達もひねくれすぎ、、、ホント、親の顔が見たいわ、っていう感じ。 つまり、トム・クルーズ とダコタ・ファニング ちゃんの演技がよかった!ということね。でもそれだけに、見ていてイライラし....... [Read More]

Tracked on November 23, 2005 at 09:30 PM

« ミリオンダラー・ベイビー | Main | 「高慢と偏見」を読んだ »