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December 04, 2005

乱歩地獄

 先日、とある映画に「いやぁ~、凄かった」と書いたのですが、それを返上して、この映画に書かないといけないと思ったほど、
 いやぁ~凄かった!

 作品は、4つに別れていて、それぞれ監督が異なる。浅野忠信のみ全部に参加。

 「火星の運河」
 は、アイスランドの大地を舞台に、浅野忠信を配置した。裸体の彼の凄いこと凄いこと。兎に角、何も語らぬ彼、肉体が雄弁に語る。語る。語る。なんで、こんな俳優がいるんだ。そこに彼がいて、彼以外にそこには行けないのだ。年をとる毎に、彼の凄さが増え出す。こんな俳優さんは、この先でないだろう。
 最初から、音声のない状態が続き、観客を不安定な世界に送り込んで映画と同化させようとしていた。生憎、斜め後ろのおにいさんが、そのシーンとした会場内で、もさもさハンバーガーらしき物を食べるのを止めずにいた。くだんの彼は、映画の途中に大きな寝息を立てていた。それなら、映画に来るな!邪魔してくれるな!ハリー・ポッターでデートしてくれ。友人Aはこの映画が終わったあと、「あー、面白かった」っていうから、「ええ~」っていうと、くだんの彼が面白かったそうな・・・。

 「鏡地獄」
 は、寺山のようだった。ってのは、最初のシーンが連想させたのだろう。乱歩原作の映画化が多い実相寺監督作品なので、面白い乱歩を見ることが出来た。カメラワークをあんな感じにすると、とても面白いといった、これは映画関係に行きたい人が見ると、基本的に出来たずれたやり方って感じで、勉強になるのではないかと勝手に思った。乱歩はエロとグロを持ち合わせているので、それを監督風にアレンジしたとしても、見せておかなきゃいかんといった感じだろう。若い監督さんとのコラボで、60代半ばの監督が若手に引けをとらない面白さを描き出していた。成宮寛貴の今年の活躍は目を見張るものがある。また、それぞれ別の性格を演じ分けて、すべてが魅力的である。期待したい俳優さんだ。

 「芋虫」
 は、凄かった。見ているとだんだん凄くなって、ここで帰りたくなった。最初のホルマリン漬けで何が行われたかが予測出来て、めちゃくちゃ怖い。
 私斬りもの嫌いなんです。って、友人に言ったら、「斬りものって。」と言われてしまいましたが、あーた、こんな怖いの見られないよ。
 しかし、映画自体は凄すぎる。「アナザヘブン」の岡元由紀子が、またえぐい役を淡々とまたエロティックに演じて魅力的だ。でも、乳首はいたいよぉ~。
 やはり、一番良かったのは、松田龍平の色っぽさ。弟もドラマに今出ているが、二人ともお母さんの唇を受け継いだのか、唇の辺りがいい。
 4本中この作品が一番、凄いと思うけれど、二度と見たくないとも言える。

 「蟲」
 は、浅野忠信の演技がこれでもかこれでもかと見せてくれる。監督はうまく乱歩の作品を現在に置き換えていて、現在の話なのに違和感なく見られる。浅野の首をかきむしるシーンを見ると、自分までムズムズしてくる。あの凄さはなに?相手役の緒川たまきが、死体の役を大健闘。一番難しい死体を演じたんではないだろうか。

 いやぁ、凄かった。神戸最終日だったので、観客が多かった。しかし、終わったあとの観客の
「何かわからへんかった」の声声声。
 えー、もう、私性格悪からはっきり書くけれど、このレベルなら普通は理解出来るでしょう。もっと分かんないのいっぱいあるよ。そんなの見られないの残念だよ。もっと、映画力をあげないさいと思いながら映画館を去りました。

 映画力をあげないと、映画が面白くない。と、何も考えずに思いつくんだから、私も相当、自分の映画力の低さに情けなく思っているんだなぁ~。

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