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February 06, 2006

星の時計のLiddele

 夢の話を書くと、関連してこの物語を思いだしてしまった。

 この作品は、集英社のぶーけという雑誌で活躍されていた内田善美さんの作品です。この方、とあるカルト本消えた漫画家で取り上げられるほど、印象に残る作品を残された漫画家です。
 その作品は、映画のような構成と、絵画のような緻密さ、人間の内面をテーマに描いた大人の漫画でした。今でも多く復活を望む声がありますが、筆を折られて以後、消息は知られていません。
 近年、復刊comなどで、復活した漫画を数多くnetで知ることが出来ますが、作者の頑なな漫画界との別れは、作者死後50年の著作権が無くなったときにしか見られないことを余儀なくさせています。
 私は、幸運な人間です。彼女の描いた作品の中でも、とびきりレベルの高い「星の時計のLiddele」を所有しているのだから・・・。

 さて、多くの方がその才能を知るよしもない中、取りあえず、夢とこの作品の接点などが分かるようにしようではないですか。

 主人公は、シカゴに住む青年。何度と無く同じ夢を見る彼は、ある日この夢が先の話へと進んでいくことを知る。友人達からは慕われていても、なぜか空虚さを感じている主人公。ある日、彼の夢が止まってしまう。
 彼の夢、それはヴィクトリアン調の住まい、チンチョウゲが咲き、愛しい女の子が住んでいた。彼女といる夢の時間は幸せに満ちていた・・・。
 夢の話を聞いていたロシア人の友人。幸せそうに話す主人公だが、夢を見ている間、無呼吸症候群に陥っている。ある日、長い時間無呼吸になっているのを友人は呼び戻してしまったのだ。
 主人公は、夢の続きを見ることが出来なくなった。見る夢は以前見た彼女との幸せな時間の繰り返し。
 しかし、ある時、現実の世界で、この夢と繋がるヴィクトリアン調の家の絵はがきを見つけてしまうのだ。
 主人公とロシア人の友人との夢を探し求める旅が始まった・・・・。

 幸せな夢を見る人達。この作品は、幸せな夢だ。現実の充足であるはずの夢が無い物ねだりをしている。

 この作品は、多くの人に読んで欲しい。一部のマニアックなファンしか知らない作品になっている。絵柄の緻密さで伝説のような扱いを受けているが、本当は多くの人が手に取り、この不思議な世界を共感して欲しい作品なのだ。

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