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October 05, 2006

ナイロビの蜂

 「寒い国から来たスパイ」の原作で有名なジャン・ル・カレの作品を「シティ・オブ・ゴッド」の監督フェルナンド・メイレレスが映画化。原題はThe Constant Gerdenerいつも庭いじりをしている人とでも訳すのだろうか?
 
 見たいと思っていた映画がパルしんの二本立てでやってきたので、めっちゃうれしかった。神戸では上映館が不便なところだったし短かったから、一生見ることが無いかもと思っていました。

 ナイロビってどこにある?聞いたことがあるアフリカの一都市の名前。その程度にしかアフリカの大地を知ることがあまりありません。そのケニアにあるナイロビの大使館員として赴任する主人公に私を連れて行けと迫る彼女。二人で結婚をして赴任することに。夫は庭作りを楽しみにし、妻は社会的な興味を持ってどんどん夫の知らない世界に入ってしまう。二日後に帰るはずの妻が無断な殺され方をしたときに、妻がしてきたことと自分への愛情と自分の彼女への愛情を知ることとなる。社会派サスペンス映画の中身は超純愛映画であった。

 社会的な関心を持っていたりする人を現すのによくアムネスティが使われている。映画内部ではアムネスティの名前はあまり出てこなかったと思うが、画面には報告をまとめた本などが映し出されていた。欧米では、アムネスティはどのように映っているのだろう。日本では10年前から1万人の会員数が割っているのと人権問題にあまり興味を持たない国民性のために知る人は限られた世界の人だったりする。私が出会ったのも大学の卒論の資料からなのでそんなに知っていたわけではなく、普通に日本で生きていたら知る機会は殆ど無い団体だ。グリーンピースのように激しい行動を取ることもないし、企業が資金を出すような団体ではないのであまり知られるはずがないのだ。しかし、世界には多くのアムネスティ会員がいて、昔香港に行ったときの新聞に大きく香港のアムネスティが抗議行動をしたことが出ていたのを見たことがあった。また、有名アーチストのコンサート支援なども行われていたりするので、知名度と活動内容は映画に取り上げられて意味がある役割をするぐらい知られているのだろうと思われる。なぜか、日本はこのような活動は盛り上がらないのだよね。国民性の違いって面白い。で、この映画はアムネスティが出てくるのではあるが、映画の協賛にはなっていない。昨年の武器商人の映画にはなっていたと思うが、この映画は食料援助の団体が協賛している。

 この映画を見て、愛情が美しく感じた。お互い相手のことを思って動いている。夫や妻の気持ちは痛いほどよく分かる。描き方が2日後に帰ってくると言うところから始まり、二人のなれそめの過去に戻る。何を表したいのかが最初よく分からなかった。それは夫の静かなる心情を表していたのだろう。熱く燃えたぎるような意志を持った妻とのギャップが映像の色から違っていてコンストラストを付け余計に二人の印象の差を感じさせる。
 同じ社会派ドラマでも前作と趣が全然違っていて、監督が違うのではと思わせるほど計算された映画である。

 愛情のぽっこり穴の表現はぐっとくる。今愛する人がいない私でもだ。多くの観客の心にそのことは捕らえられただろう。今年のベスト1とは言わないけれど、見ることをめちゃくちゃ奨めたい作品だ。


公式サイト

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