« 2006 映画総決算 | Main | エラゴン 遺志を継ぐ者-シリーズ物だからとりあえず見ておくかってぐらいだな »

January 05, 2007

犬神家の一族 -またつまらぬものを観てしまった

 「今年の一本目にこれかぁ」と友人Aを誘った私はなじられてしまいました。
 まさか自分の作った作品のレベルを落としてリメイクするはずはないと、角川も自分の看板映画にけちを付ける物を一般公開しないと・・・、信じていたのに・・・。大御所過ぎて誰も何も言えなかったのでしょうか?ちょっとぼけてきたのでしょうか(ユメ十夜で確認しなければ・・・)?角川春樹に対抗するにはこれしかなかったのでしょうか?監督はラストが気に入らなかっただけなんでしょうか?
 兎に角なぜ!「ミステリー映画の金字塔」と言われた前作を貶した形で終わらせるなんて、また、30年後に同じメンバーで作るわけにはいかないんですよ!

 終わった瞬間「うそだろっ」って、前のめりに愕然としてしまいました。神戸が誇る推理作家横溝正史の作品に中でも奇想天外なストーリー展開で、尚かつ映像作家が面白おかしく作ることが出来るこんな素晴らしい作品を前作に旅館のオヤジで出演した横溝先生は嘆いておられるはず・・・。

 何が悪いって、もう殆ど全部!昨年の秋にBSで前作を放映してくれていたので、その記憶が新しいから余計に酷さが目に余る。いいところ、前作で使った大野雄二の音楽で今度もOK、本当は新しい物を求めていたがこれ以上の完成度は無理だろう。それと、松坂慶子が良かったぐらいだ。
 悪いところをあげていっても仕方がないのだが、映画監督が自分の作品を撮り直すってことは、前作のここが気に入らなかったから変えてみようとか、新たな視点で表現を変えてみようってのが考えられるのだが、この作品どちらでもなく、全く同じシーンと同じセリフ、同じ演出で、犬神家の一族を映画のお手本にしていた映画監督の卵が前作のオマージュとして頑張って作ってみましたってなぐらいの作品なのだ。2日にやっていた芸能人格付けチェックで殆ど当たらなかったのにもかかわらず、俳優陣が当たらなかった監督の演出はばっちりあたった私だが、この作品を格付けチャックで使われたら、市川昆監督作品とは思わないだろう。きっと、「彼の表現はもっと凄いから、これじゃないはず」とご大層な文句を付けて赤っ恥をかいてしまうところだ。稲垣吾郎出演の「犬神家の一族」の方がめちゃくちゃよかったと思う。あの時もよく頑張ったなぁと思っていたぐらいだもの。
 はぁ、俳優陣の凄さが違うし・・・、冨司純子がヘタとは思わないが、あの演出はないだろう。あれでは、前作と比べてくれって感じで、彼女の良さとかは一切出されていない、お琴の先生も、岸田今日子にオファがあったそうだが、前作竹子をやった草笛光子が担当しているが、これも同じ演出では先に見ている岸田の方がいいに決まっている。そんなことが枚挙にいとまがないのだが、一番酷いのが珠世の起用を松嶋菜々子にしているところである。佐清との年齢差と身長差が違和感をもたらす。でか過ぎて運ぶのが大変そうな珠世さんでは困るのだよ。
 一番最低なのが、ラストシーン。列車に飛び乗る前作を変えたかったのかもしれないが、あの学芸会のような終わり方、なんですのん。
 もう腹が立って腹が立って仕方がない。今年のワースト決まりだな。

公式サイト
配役比較

|

« 2006 映画総決算 | Main | エラゴン 遺志を継ぐ者-シリーズ物だからとりあえず見ておくかってぐらいだな »

「映画」カテゴリの記事

Comments

うしゃしゃしゃ…友人Aゎえらい!
どーよ、つまんないえーがだったっしょ?
台詞も演出も旧作と違うのよ。
おれにゎまったく違って見えた。
しかも角川映画を名乗ってるけど、角川映画ぢゃない。
角川映画ゎ「天と地と」で終わってるのだ。
これゎ一瀬某とかゆぅたいしたことないPが自己満足のために作ったえーがなのね。
これ見ちゃうとあのときの角川春樹がいかにすんごいプロデューサーだったかがわかるな。
今ゎ完全に狂ってるから、う~んって感じだけどさ。
折角だからTBしてみるく。
予告編>もーすぐおれの本棚の写真をUPするよ。

Posted by: ani. | January 06, 2007 at 05:47 AM

★ani.さま
 TB&コメント有り難うございました。
 そうか、セリフ違っていたのか。重要な場面の背景も演出もカメラの方向もセリフも同じような気がしたが・・・。
 犬神家の一族の映画はめちゃくちゃ日本が誇れる映画だと思っているのに・・・、残念だ。
 やっぱり、高峰秀子の艶っぽさが凄かったんだよなぁ~。あー、勿体ないなぁ~。

Posted by: 海音 | January 06, 2007 at 07:43 AM

高峰秀子ぢゃねーよ。
おれは間違いを指摘されたらこっそり直す主義に宗旨替えした。

Posted by: ani. | January 06, 2007 at 08:45 AM

 本当だ。高峰三枝子だ。ずっとそうだと思っていたよ。人の間違いを指摘したら、自分に返ってくるものなのですね(笑)

Posted by: 海音 | January 06, 2007 at 09:02 AM

久々です
私は10年くらい前に観て以来なので、記憶も薄れていたのか、そこそこ楽しめました
エンディングなんか、市川崑の「みんな今までありがとう」って声が聞こえてくるみたいで、おいおい、こんなんで終わらせる気かと少し不安になりました。
さすがに老いた監督ですが、本作で助監やった手塚昌明や岩井俊二に崑さんのユーモラスな世界が受け継がれていけばいいなと願っております

Posted by: しん | January 08, 2007 at 01:32 PM

★しんさま
 TB&コメント有り難うございました。
 私は、犬神家の一族への思い入れがめちゃくちゃ強いんだと思います。また、リメイクがオリジナルに勝てるわけ無いなんて思わず、純粋に市川昆監督Loveで、見に行ったからいけないんだと思います。キャストどうしましょうと言われたときに、冗談で監督が前のと同じメンバーでと言ったとか。でも、同じメンバーでやってくれるのって、前の映画がファンなだけにめちゃくちゃ嬉しかったんですが・・・。

Posted by: 海音 | January 08, 2007 at 11:34 PM

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/43685/13344188

Listed below are links to weblogs that reference 犬神家の一族 -またつまらぬものを観てしまった:

» 犬神家の一族 [監督 : 市川崑] [自主映画制作工房Stud!o Yunfat 映評のページ]
おお、市川崑監督、石坂浩二主演の「犬神家の一族」!!なつかしいなあ。こんな古い映画やってくれるなんて憎いねえ・・・うんうんまさしく大好きだったあの映画だ。あのテーマ曲をまた聞けるなんて感激だなあ。あれ、でも石坂浩二ってこんなに老けてたかなあ。ホテルの女中ってあんな不思議キャラだったっけかなあ・・・ そっくりリメイク そんなこんなで、久しぶりに「犬神家の一族」でも観ようかとレンタルビデオに行き見て�... [Read More]

Tracked on January 08, 2007 at 01:27 PM

» 「犬神家の一族」(2006年版) 贅沢なリメイク版・・・ (追記)  [取手物語~取手より愛をこめて]
「犬神家の一族」のリメイク、しかも市川+石坂コンビで。これは金田一耕助ファンの私には非常に嬉しいと同時に、やってほしくなかったという気持ちと半々で非常に複雑なところでした。... [Read More]

Tracked on January 10, 2007 at 03:45 PM

« 2006 映画総決算 | Main | エラゴン 遺志を継ぐ者-シリーズ物だからとりあえず見ておくかってぐらいだな »