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March 18, 2007

ボビー  -1968年にアメリカ人でいたかった。

 「暴力が暴力を生み、弾圧は報復をもたらし、 そしてこの病を我々の魂から取り除くことができるのはただ一つ、 我々の社会全体を浄化するしかない」

(オハイオでのスピーチ「心無い暴力の脅威」より)

 この映画、映画サイトの評価では全然上がらず、どうしようかと迷っていた。私の見たいとは思わないドリームガールはずっと上位だったのだけれど、やはり見たい映画だったので、こちらを選んで観に行った。行って良かった。私好みの映画だった。

 ボビーとは、ジョン・F・ケネディの弟で、兄が大統領当時は参謀を務めていた。ベトナム戦争や公民権運動が盛んになった60年代。キング牧師が暗殺されて、最後の救世主となった大統領候補の暗殺される1日を扱った映画である。作品の冒頭にアンソニー・ホプキンス演じる老いたドア・マンに、グランド・ホテルという映画を語らせている。この映画は、ボビーの話ではなく、ボビー暗殺の際に偶然近くにいた人達の1日を扱った映画だ。
 この映画は、この当時のアメリカを知る人ではないと楽しめないのではないかと思う。きっと、この事件を心に刻んでいる人の為に作られたのでもあろう。たくさんの60年代風俗や世論、社会がこの1日に凝縮され、多くの役者がそれらを伝えてくる。彼らが、尊敬し、憧れ、期待し、夢を託したボビーの言葉が多く流れる。
 これは、今のアメリカにも通じるから、だから、描かなければ行けなかったのだろう。

 まぁ、折角、観に行かれる方が、私のように熱く感じて貰うために、日本人でましてや、この時代を知らない人のために、お節介な要約を書き出しておきます(笑)

1945年 8月 日本降伏
 フランスの植民地だったベトナム。戦争時はドイツの統轄下にあり、フランスから中国への支援を止めるために、日本軍が駐留、日本が降伏後、共産主義者のホーチミンが、ベトナム民主共和国の独立宣言をした。
1946年12月 南部をフランスが抑え、北部とのインドシナ戦争が始まる
1954年 5月 フランス軍降伏
 しかし、共産主義の東南アジアの台頭を恐れたアメリカがジュネーブ条約にて、フランスの傀儡政府を残してしまう。
1960年12月 南ベトナム解放民族戦線(反アメリカ・反帝国主義を標榜する組織。ベトコン。)結成
1961年 1月 ジョン・F・ケネディの大統領の就任
1961年11月 アメリカは軍事顧問団を南ベトナムに派遣
1962年 2月 アメリカ軍が「南ベトナム軍事援助司令部(MACV)」を設置
1963年11月 JFKが遊説中のテキサス州ダラスで暗殺
 駐ベトナム大使が召還され、ケネディと面談の予定があった。暗殺されずに、会談が行われていたら、ベトナムから手を引くと言う政策転換プランが提示されたかもしれないと大使は回想している。
1965年 2月 アメリカ軍による北爆開始
1968年 3月 ジョンソン大統領は、テレビ放送によって北爆の部分的中止を公表
1968年 4月 マーチン・ルーサー・キング牧師が暗殺、その数日後、大統領が公民権法にサイン
1968年 6月 遊説中のカリフォルニア州にて、司法長官ロバート・ケネディが暗殺される

Emilio_estevez3Emilio_estevez2Emilio_estevez 監督はエミリオ・エステベス。えって、彼の名前って聞いたことがある。出演もしているのに、どこにいる?分からない!分からないはずだ。私が知っているのは、このような写真の頃、映画でどの役かを探さないと行けないぐらい、年をとられていた。といっても、役者としても姿だから、普通はもっと格好いいおじさんだと思う。RFKが亡くなったとき、彼はまだ6歳だったそうだが、ニュースを見て、父親のマーティン・シーンを起こしたらしい。父親はケネディ兄弟と親交があり、支援もしていたようで、彼をアンバサダーホテル連れていき、暗殺の場所を歩きながら、我々が失ったものはなんなのかと語り聞かせてくれたらしい。やっぱ、アメリカのお父さんは違うなぁ。何かと縁があったと言うことで、この作品を作ろうと思い立ち、脚本をまとめていたホテルの従業員が、あの時、アンバサダー・ホテルの従業員で、その場にいたということで、彼女の体験も大きく膨らまして描いたそうだ。この映画は、監督の知人などが多く出演している。出たかったというのと、監督の思いがよく通じていたと言うことだろう。婚約していたこともあるデミ・ムーアが夫アシュトン・カッチャーと一緒に出ているし、この作品で、アンソニー・ホプキンスと同じにいい役を貰っているなぁと思ったローレンス・フィッシュバーンも14才の頃からの友人である。その他、当時ケネディと会う約束をしていたというハリー・ベラフォンテも出ている。
 この映画で、一番印象に残ったのは、厨房で働くフレディ・ロドリゲス。あと、日本の女優さんとアメリカの女優さんは違うのかなぁと思わせたのは、ヘレン・ハント1963年生まれの43才。とても、43とは思えない。もう、50歳を越えているのか?と思っていた。シャロン・ストーンが48才と同じぐらいかと思っていたのだ。デミ・ムーアも43才だが、チャーリーズエンジェルと違って、終わった歌手を演じていたから老けて見えたのかなぁ。ヘレン・ハントもマーティン・シーンの妻の役だったからだろうか・・・?
 暗殺の舞台となったアンバサダーホテルが営業停止になり、学校に生まれ変わるらしく、解体作業前にここで撮影出来ることになったのは、本当に運がいいと思う。
 その当時の音楽ってよかったなぁ。

公式サイト
JFK 栄光と悲劇
 ここでは、キング牧師の演説まで聴けます。

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