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March 18, 2007

ETV特集 今村昌平

 昨年5月30日、今村昌平監督がこの世を去った。享年79歳。彼の死に、先日、アカデミー最優秀作品賞をとった監督マーティン・スコセッシ監督は弔電を送り、その中で彼のことを「master」と呼んだ。
 今日のETV特集は、今村昌平監督を見てきたスコセッシ監督やスタッフ、キャストの生の声を通して、今村監督が吐き出した”生きること”を見せて貰った。
 私は、彼の作品を見たことがない。私は勘がいいのだ。自分を貶めるような作品をうまくかわして生きてきた。彼の名前を初めて知ったのは、カンヌをとった「楢山節孝」からだ。どんな話なのか、題名を聞いただけで予測出来る。私は、彼を綺麗に避けて通ってきた。しかし、なぜか気になっていたから、わざわざ、教育テレビにチャンネルを変えてしまったのだ。実は、避けて通れずにそのまっただ中を目をつむって歩いていただけなのかもしれない。
 まぁ、こんな私の感慨無量な言葉を聞いていても、何にも役に立たないと思われるので、彼らが言った、又は監督が表現したことを個条書きに書いてみよう。

・戦争終結と同時に、早稲田大学に入学している。医者を目指していた幼いときからの親友北村和夫を一緒に早稲田に誘って演劇の道を奨めている。
・その他に小沢昭一も友人関係である。
・松竹は2千人の難関を突破して就職。
・すぐに小津安二郎の助監督と大抜擢されるが、彼の手法が合わなかったのか、「何度も、何度も、やり直しさせることで、生きてこなくなる」と、皆から憧れられる小津組から降りる。
・日活に移籍、人間らしい姿を深く深くえぐり出して描く作風を世に送り出し、「にっぽん昆虫記」などは、モデルになっている人の家系から細かく調査し、ドキュメンタリーかフィクションかを問うように描いていく。
・マーティン・スコセッシ監督が初めて見た今村作品は、「にっぽん昆虫記」。自分が住んでいたNYの下町と重なるところがあり、そこを脱出することが念願だったから、自分の事を言われているように思ったらしい。
・小津監督らに、いつまで末端の汚い世界を撮り続けるのかというようなことを言われて、そう言ったものを一生撮り続けようと決意する。
・TVの時代が来て、興業収益を上げられなくなってきたので、日活を辞め、プロダクションを興し、TVの方に行くが、それでは食べられなかった。その間、今村夫人があしたのジョーやアタックNO.1などのセル画の仕事をして食いつないでいたらしい。エンドタイトルに出る今村プロは奥さんがしていた仕事らしい。
・復讐するは我にありは西口彰連続強盗殺人事件のドキュメンタリー小説を映画化したもので、撮影の際、主演の緒方拳には、実際の殺人現場で演技をさせている。
・余談だが、復讐するは我にありとは、この西口がカトリック系のクリスチャンで、親は神父になることを望んでいた経緯があり、聖書にこの語句が出てくるために付けられたらしい。悪に悪で報いれば、悪になってしまう。堪え忍べば、神の手がやがてやってくるという意味らしい。

 もっと、あったのだが、先ほど、周辺で色々あり、また落ち着いたら、ここにも書くかもしれないが、書きたかったことが飛んでしまった。

 今月の終わりにテレビ東京系で、復讐するは我にありが柳葉敏郎主演で放映予定らしい。今村監督の作品を知っている人達は、どのように評価するのだろう。作品が作品だけに、家で見たくないなぁ。神戸では、過去の作品を扱ってくれる映画館がない。どこかで、今村昌平作品特集と題してやってくれないかなぁ。ここで、話されていた、にっぽん昆虫記や復讐するは我にありとか、うなぎを見てみたい。
 そんな気にさせられた。
敬称略

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なんだか、感想書くのもいやになるような極悪非道鬼畜映画。しかもノンフィクションだと言うから、開いた口がふさがらない。 [Read More]

Tracked on March 28, 2007 at 11:31 AM

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