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March 08, 2007

長い散歩 -何も語らず、これが本当の日常だと思う。

 この映画、モントリオール世界映画祭で大賞を獲った。前作もその前も海外で賞を獲っている。監督ではない奥田瑛二出演の「海の毒薬」でも賞を獲っているので、海外での評価が高い人のようだ。
 私は昨年始めてこの監督の作品「少女」を観て、彼が気になる監督の一人になった。海外の賞を獲っていることもあり、今週で神戸の上映が終わってしまうので、映画館に足を運んだのだ。
 ストーリーは、妻を亡くした定年退職した校長が、家を出て都会から田舎のアパートに引っ越しをする。その隣に住んでいる母子の関係が気になり、幼児虐待を見かねて、少女を連れて、昔自分の家族と行った青い空に向かって散歩を始めた・・という話だ。今の時勢を内在した話である。
 この映画は説明的なものがあまりない。狂言回しとして、奥田演じる刑事が主人公の人となりや気持ちを観客に見せるようにするぐらいで、大して主人公達は何を考えて行動しているのかは分からない。いやそれでいいのだ。人それぞれ考えが違うかも入れないけれど、主人公の同世代が「言葉に出来ない気持ち」を言葉に出来ない気持ちで共感するようになっているのかもしれないからだ。定年退職後に誰かに何かを求められる事がなければ、人生は長い散歩のようだと、世を表すかもしれない。そんな映画なのだ。
 ここの出演者は、気持ちを出さなくても、言葉を発しなくても、最小限で生きてきた人生と心を見せてくれる。緒方拳演じるおじいさんが、この日本の定年退職後の男性すべてを象徴しているようで、それを意図して監督が演出したのかもしれないけれど、私は自分の知り合いに重ね合わせてしまった。で、鍵になる少女がうまい!本当に天才子役って言葉が当てはまる。なんて子だってぐらい。色んな顔を持って魅力のある存在だ。で母親役だが、ご本人はもっとさばさばした方だと思うのだが、最近観る高岡早紀は女女の代名詞のようだ。歩く素足から色っぽい。で、松田優作の次男松田翔太がいい味出しているんだ。長男の方ばかり興味持ってみていたけれど、私は彼にも惹きつけられました。後半のロードムービーでちょっとの間だけ一緒に歩く人物で、今の若者をこれまた象徴した存在をうまく演じていた。奥田瑛二は、本当に魅力のある役者さんで、男の魅力が抑えた演技でも溢れている。
 この映画、ロケハンがうまい!一番最初に褒めたい言葉だ。最後に書いてるけど(笑)。前見た「少女」の背景もよかったけれど、これもまたいい。監督が絵を描かれているのも大きく影響しているのだろう。歩く二人のバックは、「長い」と「人生」を映しだしていたのだ。

公式サイト

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ディパーテッド
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