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April 01, 2007

長州ファイブ ~長州藩士はかっこいい!何のために生きているのかを知っている。

丈夫(ますらを)の 恥を忍びて行く旅は 皇御国(すめらみくに)の為とこそ知れ

 伊藤博文が英国に旅立つ際にうたったものです。映画には出てきません。
 工学学校や聾唖学校を創った、うぃきにさえ載っていない隠れた英雄山尾庸三を中心に、百姓の子として生まれながら初代内閣総理大臣になった伊藤博文、外務大臣など伊藤博文の内閣を支えた井上馨、日本の鉄道の父と言われ、小岩井の創設者でもある井上勝、大阪造幣局の局長となり、その際桜の通り抜けを指示したことで有名な遠藤謹助らが、幕末の時代に生きて帰られるか分からない海外に行き、長州ファイブと呼ばれるように、「生きた器械」となって、帰国後日本に貢献していった話です。
 松蔭がアメリカの船に密航して見つかり処刑されてから数年経ち、今だ禁制で出ていくことは出来なかったため、見つかれば死刑であること、また1年間の滞在費には一人千両が必要だったこと、洋行するために、武士としては恥ずべき、断髪や洋服を着ることなど、それら今で計り知れない試練に耐えて英国に渡った5人。映画では、同じ船で渡航していますが、井上馨と伊藤はふたりで、残りは3人で別の船で旅立ちました。
 着いてからは、産業革命の真っ直中にいる英国を観るだけで、日本が諸外国を敵に回して勝てるわけがないことを悟ります。上記の二人は、長州がイギリスの船に砲撃を行ったことで先に帰って、自分の藩を戒め、この現実を伝えるということで帰国します。映画では描かれていませんが、日本に戻った二人は、早速、英国に藩を説き伏せるから待って欲しいという交渉をし、彼らを認めた英国軍は、わざわざ長州まで船に乗せて送ります。ただ、いくら二人が英国の現実を伝えても信じて貰えず、説得出来ずに終わっていますが、彼らが日本で英国軍に説いたこと、また映画では出てきませんでしたが、英国に残った者たちも働きかけていたおかげで、英国軍は方向転換をする考えが出来てきました。遠藤も病のために早期帰国し、井上は鉄道、山尾は船を勉強するために5年間を費やします。5人が旅立って半年もしないうちに、幕府の許可で薩摩の藩士が英国に留学し、彼らと出会います。この英国の現状を見たら、長州や薩摩と言っているわけにはいけないことをお互い悟り、山尾がグラスゴーに造船の勉強に行く資金がないのを薩摩の藩士がお金を集めて彼に渡している。映画では手持ちの金だけになっているが、100万を集めて彼に渡している。グラスゴーで造船会社で働きながら、設計等の勉強をし、その時工場で知り合った女性との縁で、聾唖学校の必要性を感じたために、彼は日本で創設している。
 幕末好きでも、伊藤や井上馨のような有名な志士の名は知っていても、他の人物は全然知らなかった。この映画の中で語られているように、文明が発達すれば自ずと社会も発展していくと、これからの日本にとって必要なものを学んでいきます。
 歴史の勉強になる映画でした。きっと、幕末に興味がない人が見たら、全然面白くない映画になったかもしれませんが、幕末好きなら、その時代にいたときは絶対志士だ!と思っているはずだから、この映画を熱く感じ取ったのではないでしょうか。兎に角、長州藩士はあつい!藩の風習や、松蔭が開いた松下村塾の影響かもしれませんが、ものを見る目が一点の曇りもない先の方で、確実に歩いていくように見えます。憂国を感じ取る人達が多く、明治政府に長州藩士が多くなっても仕方なかったのだろうと思わせます。
 私みたいに、幕末と言ったら、闘いに明け暮れ、死ぬことでお国が変わると思っているような人達だけ見ていましたが、彼らのような人達がいたこと、日本人として誇りに感じます・ロンドン大学に彼らと薩摩藩士の名が書かれた碑があるそうです。渡英したときには見に行きたいと思いました。
 この映画の主人公山尾役を松田龍平、井上勝を山下徹大が演じている。ここでも違う姿の松田に会うことが出来、いつもながらかっこいい佇まいに惚れてしまいました。なんで、あんなにクールに山尾を演じられるんだろう。私は最近、山下徹大を大森南朗と間違えるようになってしまっている。よく見たら顔が違っているのにね。

敬称略

公式サイト
今年二月より漫画連載が開始されています。
長州ファイブの実際の活動
ロケ地巡り

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