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November 12, 2007

自虐の詩 -これは深い。原作が読んでみたくなる。

 題名でかなり暗さを誘い、映画のCMではちゃぶ台をひっくり返しているので、また女性の男に苦労させられる話かぁと、観に行く気がなかったのですが、友YKが誘ってきたので、行ってきました。
 行ってよかったです。

 話はちゃぶ台をひっくり返し、パチンコで暇をもてあましている夫を中華料理屋で働きながら支える主人公の物語。折角作った夕食を食べる前に投げられる。そんな夫と別れたらいいのに、と隣のおばちゃんの溜息と同じ感覚を持つ。しかし、この映画は、原作もそうらしいのだが、困った夫を持った可哀想な女性だけではないことを過去に戻って教えてくれるのだ。主人公の学生時代、不幸を脱出する方法を探しても見つからない。そんな中、真の友達の熊本さんと出会い、分かれて東京へ。東京ではシャブ中の売春婦まで落ちてしまったところを主人公の夫が彼女を見いだし、幸せを掴もうと共に生きていこうとするのだ。そんな過去を振り返って、自分には幸も不幸もないと悟っていく姿がラストへと続く。
 マンガは哲学するという面白い本があるのだが、その中で「このマンガは絶対に読む価値がある」と書かれている。この本で取り上げられているように、この作品は人生の意味を問いただしているマンガであるが、人生に意味などいらないことをちゃんと描いてもいるのだ。

 この作品の中で一番胸を打つのは、学生時代のエピソードで、熊本さんとの話だ。どこかこのような熊本さんに憧れている自分がいる。人間は強い生き物ではない。強く見せる生き物なんだ。熊本さんを観ていたら、どこでへこたれるかで価値が決まるような気がする。

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文字どおりの自虐というにはチョット違うけど、恵まれない境遇で逞しく生きて、ささやかだけども、とってもおっきな幸せを掴む、随所で笑える面白い映画・・ 宮城県は気仙沼出身の幸江(中谷美紀)、母に捨てられ父家康(西田敏行)は飲んだくれの借金まみれでダメオヤジ、... [Read More]

Tracked on November 13, 2007 at 06:52 PM

» 自虐の詩 [Akira's VOICE]
ラストに畳み掛ける後半が良い。 [Read More]

Tracked on November 22, 2007 at 10:19 AM

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