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March 20, 2008

パンス・ラビリンス -これは怖かった。

 パルしんに友人Aと観に行った。この作品はなんか予告を見たときから観に行きたかったのだが、昨年シネ・リーブルで上映していた期間が短すぎて見に行けなかった。ちょうど、神戸に来ていた友人TYさんとも映画館で会い3人で見た。スペイン語圏で生活していた彼女曰く、分かりやすいスペイン語だったらしい。

 映画は、フランコ将軍が台頭していた第2次世界大戦後の話である。おとぎ話の好きな主人公は、妖精に導かれ、パンに死せる王女の魂が宿っていると言われ、3つの試練に耐えることが出来たら、王女の国に戻ることが出来ると言われるのだが、共に田舎にやってきた母親は臨月を迎え体調を崩している状態で、新しい父親は非情な人物、心よせる召使いはレジスタンスとして動いており、現実と夢の中を映像が行き来する。

 違う世界を目指して地上に戻ってきた王女の魂がまた地底の魔法の国に戻りたいかは怪しいものだが、今の現状から逃げ出したい王女願望の少女ならあらゆる試練を耐えてその国にたどり着くことが出来るだろう。私はその現実から突然ひっくり返ったように出てくる幻想の世界が面白く映像が素晴らしかったので見入ってしまった。但し、大人のおとぎ話にしたとしても恐ろしいキャラクターばかり。パンは山羊の形をしたギリシャ神話ではニンフの子供。映画の中で恐ろしい、真偽が付かない言葉を主人公に投げかけるので、悪人なのか善人なのかが分からずに恐怖を感じる。試練の中に出てくるペイルマンという妖怪(?)も目が手に付いていて、子供を鷲掴みに食べ尽くすという絵画がたくさん掲げられた部屋で子供を待っているというダークなイメージは気持ち悪いが単純にして見事な出来映え。迷宮も素晴らしいので、良い仕事してますなぁと唸ってしまう。
 そんな恐ろしい世界より、新しい父親の方が恐ろしいという対比も面白い。スペイン内戦の時代背景やレジスタンスの姿もしっかり描いて、めちゃくちゃ素晴らしい映画だと思うのだ。賞を総なめにしても不思議ではないだろう。ただ日本人が受け入れがたい子供をそんなに苦しめる姿が、日本ではあまり長い上映とはならなかったのか?
 そうそう、主人公が慕う召使いが、パンに騙されちゃダメとか、チョークで書いた扉を見て動くところを見て、彼女もまた王女候補のなれの果てだったと見せているところも面白かった。

 私は個人的にマンドラゴラが出てきているのに興味を惹いた。複雑な青少年が必ず手に取る渋沢龍彦の本でおなじみな為、本の通り動いているマンドラゴラを見るのはインパクトがあった。さて、パンに言われた通り、主人公はマンドラゴラを母親の薬に混ぜたり、ベッドの下に置いたりしたのだが、その効果はどうだったのか?実際はアルカロイド系のナス科の植物。本箱の奥から渋沢さんの話を探し出さない限り私の頭は納得しないだろう。

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