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June 08, 2008

ブレス

 久しぶりに大好きなキム・ギドクの映画を観に行ってきました。実は観るのにかなりの勇気がいるのです。観ると麻薬のように自分の感情がおかしくなるので、えいやぁが必要になってくるのです。もうすぐ上映が終わってしまうので、そんなことを押し殺して行って参りました。やはり、私は彼の表現に惑わされます。あぁ、でも彼の生きていて表現しているものが観られる時代に生きていてよかった。
 ネタばれになります。

 死刑囚が自殺を繰り返しているというニュース報道を観ている主人公。彼女の中でどのような変化がもたらしたのか、浮気をしている夫が改めようとしてくれないからか、死を選びたくなったのか、若しくは彼の死を代替えしてみているのか、彼女は死刑囚に接触を持ちます。のどを突き刺した死刑囚は一命を止め、早期の執行が待たれていました。そんな彼に、この国の愛すべき土地と季節を運んでいくのです。そして、生の真髄である魂のほとばしり性の熱情が、対極となって描かれていて、彼に対する愛情でも恋慕でもなく、慈愛でもない感情が彼女を動かしていきます。
 その不可思議な感情は一体何か、それはブレスと言う言葉を垣間見て、彼の呼吸を妨げようとした姿が物語っている?私なら彼女の感情をどうとらえる?彼に季節を与え、吹き出したくなるような若さを抱かせ、彼女が夫の制止をさけても、彼に会いに行かないといけなかったことは、彼との模擬死、彼との同一、・・。自分でも主人公のようになれるような理由のない行動。これが、キム・ギドクの解放され見せつけられた感情なのだ。
 死刑囚は、同房の人達に優しく殺して貰えた。これは、カッコーの巣の上でを思い出してしまった。

 ところで、キム・ギドクの英表記を見ると、キトクと書かれているのだが、本当はギなんだろうか、キなんだろうか?

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