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September 15, 2008

おくりびと -やっぱり、海外の賞をとる映画だ

 本木雅弘が温めていた作品だというだけあって、おくりびと納棺師の仕事は荘厳で美しかった。
 事故を起こした不良達に、おまえ達は一生このような仕事をすることになるんだと、侮蔑の対象になる仕事とは到底思えぬ程完成された仕事のように思われる。就職活動中、葬儀屋の募集をチラシで何度か見たことがあるのだが、給料面も大して他と変わらずに出ていたと思うし、土日が休みなら、就職活動していたかもしれない。でも、この感覚は都会に住むものだけで、きっと田舎では通用しない感覚なのだろう。
 このような納棺師の仕事ぶりを見せつけられると、最近観た刀鍛冶のドキュメンタリーを思い出す。その番組は、タタラ師、刀鍛冶、研ぎ師と全行程が専門職で技術を集約させ、どの一点に置いても、刀工達の素晴らしさをうたった海外の番組だった。海外の人を惹きつける仕事の荘厳さをこの納棺師にも感じずにはいられなかった。
 日本人では当たり前のような所作も、いろんな事柄を経て完成された美を見せてくれる。それが、海外の人達をひきこみ、日本人である私達は、その美は当たり前なので、その評価は外した形で映画を観てしまうのだ。
 いつまでも、海外の受賞した作品が日本人には受け入れられないのは、当たり前すぎることが当然すぎて、深さを感じられないのかもしれない。日本人はいつまで経っても、日本人のファンには成り得ないのだ。

 本木雅弘の華麗な仕事ぶりもよかったが、主人公が最初見る山崎努の華麗な仕事ぶりもとても良かった。映画の中の主人公や納棺されるご遺体の家族のように、観客も綺麗に変わりゆく遺体を見ほれていったからだ。山形の味のある古い建物の中に、淡々と生きる人々の話であるが、一つ一つ大切にことが進んでいくのが、この映画のスタンスだったように思える。少ない登場人物にもたくさんの愛があった。

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