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December 12, 2008

ブラインドネス

 ノーベル賞受賞者の原作「白い闇」の映画化。映画の面白さを求めて行けば飛んだ面白みのない作品であるが、描かれている世界はまるで今の自分たちをも表している世界で、原作者が何か言いたかったのだけは受け取れた。
 友人Oに話すと、最初に感染する人を日本人に置いているのも、意図があるらしいといっていた。
 話は、車の運転中、急にまわりが真っ白になった男性から次々と空気感染していいった。感染者達は使われていない精神病院のベッドを与えられ、治療も受けることなく、人間として見捨てられたような生活を始める。その中に唯一、最初の感染者が行った眼医者の妻が感染することなく、その見えない人達の世界の中で、強い者と弱い者、食料の奪い合い、醜いお金の世界、そして女の体、侮蔑・・・色んな人間の世界を見ていく。見えない恐怖に包まれて、恐怖の状態でありながらも、ちゃんと社会生活をおくろうとする人達も居て、人間の尊厳がこんな基本的な部分で描かれているのである。
 唯一見える主人公が夫や他の人の世話をしながら、どんどん闇へと墜ちてゆく人達を自分だけが見て、そのまま一緒に墜ちてゆく。
 ここには、閉鎖された監理されて隔離された世界があり、その内側に無法地帯のような病院内があり、各部屋事に社会が出来ている。不思議な描き方だと思った。
 で、目が見えない人達は何が大事なものなのかというと、この先の未来が全く保証されていないのにもかかわらず、やはりお金と女だと言うことが、不思議であった。食料を得るために、女達が体で払いに行く。女の身なので、私は行かないと言いながら他の女性と共に向かうことになるのだろうと思うと反吐が出る。これが男性でも構わないとしたら、男性も行くのだろうか?
 結局、何もなかったような日々の始まりの前兆で終わる。
 ラストは何も無かった主人公は、見えない順番が回ってきたと思ったというナレーションのエンディングでは、納得がいかない。
 目が見えないことがこんなに何も出来ないことだと言うことを認識した。感染した患者達を見る医者や研究者達も目をやられたら、誰もワクチンの開発に望めないし、これから先の生産も出来ないことになり、先が見えないのではなく、終わりが来る世界になるのだ。
 こんなことを教えてくれた不思議な映画だった。主人公のジュリアン・ムーアが一人頑張っていたが、日本人夫婦を演じた木村佳乃も伊勢谷友介もよかった。
 映画としたら、原因も何も解決がないままなので、あまりにも物足りなかったが・・・。

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