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August 31, 2009

扉をたたく人

 原題はTheVisitor訪問者ということか不法滞在者と深く読むのか?英語が分からないので何とも言えないけれど、息子を探しに来た母親でもあるし、アメリカにやってきて正規のルートで入ってこなかった彼ら親子やその彼女のことかもしれないが、その題名に「扉をたたく人」となんとうまい邦題を乗せたのか。9.11以降閉ざされるようになったアメリカにやってくる不法滞在者で、結局は扉の向こうに入り込めなかった親子のようだし、妻を亡くして生きる気力も無しに何もすることがない世界から新しい扉を開いた主人公のようでもあるし。
 この映画は題名からでも考えさせられる要素が詰まっている。
 主人公はあまり喋らないせいもあるが、会話が少ない映画だ。その中に出てくる言葉は数少ないにもかかわらず多くの意味を私達に教えてくれる。
 シリア人の母親が息子の彼女を見て、「黒いわね」と言うシーンや、エジプト人の店主に国を聞かれた時に、シリア人の母親はパレスチナ人と答えた。
 現在、シリアの表現の自由は政府管轄下に置かれていて、表現の自由を求めた翻訳家が再度拘禁されているので、この家族の帰国後の状態は複雑なものだし、恋人の国セネガルも抗議デモや銃撃戦や起こり、日本からでは渡航制限がされている。
 中年男性の生きる映画なのだが、そこに取り出されているのは世界の縮図ならではのニューヨークじゃないと感じられないたくさんの壁と扉だったので、より深く印象が残ることになった。
 私が一番気に入ったのは、ジャンベの演奏。聴くようにと貰ったCDもあれは誰のCDなんだ!アーティスト名を覚えてないよぉと残念だった。いい音楽で、人の和を楽しむ真髄を音楽は教えてくれる。

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